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クレメンタインのふゆじたく


冬は、どこからやってきますか?

朝、はいた息。おふとんのあたたかさ。
かさかさ落ち葉の音。お鍋のふえた食卓。

それとも・・・



ケイト・スポーン 作 小坂涼 訳
セーラー出版 


まどの外には、まだ、すすきが揺れています。

でも、ネコの女の子のクレメンタインは
冬のお洋服の用意のことで、あたまがいっぱいです。

おもいっきり、おしゃれじゃなくちゃ、いけないわ。

クレメンタインは、想いをめぐらせます。

だってね、
彼女のクローゼットの中ときたら!


スパッツ 43本、シャツ 20枚
ジャンパースカート 16着、セーター 16枚
くつ下 116足、ネックレス 50本
ブーツ 67足、コート 12着
マフラー 28本、帽子 36個、手ぶくろ 126組

どれも、鮮やかなきれいな色で、
かたちにも、ひかえめなこだわりの光るものばかり。
小物が多いのも、おしゃれの証です。


ひとつひとつ、並べながら、
うっとりと、にこにこと、お気に入りを選んでいく
クレメンタイン。

ようやく準備が整ったころには・・・


女の子の冬は、クローゼットから、やってくるのですよ、
ね。

おふとんのくにのこびとたち


めったに風邪をひかない子だったので、
風邪は、ひそかな憧れでした。

いちど、4年生か5年生のとき、めずらしく熱をだし、
ぼーっとしたあたまでトイレにいって
100人のこびとがトイレ掃除をしているのを、見たことがあります。

正確には、見た場面は覚えていないのだけど、
すごくびっくりして、家族に助けを求めたことを
よーく覚えているのです。

それ以来、熱とこびとはセットで、
いい歳をしたおとなになった今でも、熱がでると
トイレのドアをあけるときには、淡い期待を寄せてしまいます。

この絵本を読んでからは、なおさら・・・



おちのりこ 作 でくねいく 絵
偕成社 1470円


ひさこちゃんは、お熱があって
今日はおとなしく寝ていなければなりません。

ずっとベッドで眠っているのは、すこしたいくつ。

おふとんを指でつまんで、
お山をつくって遊んでいると・・・


おふとんの山から、ちいさな声がきこえてきます。

あれ?

いつのまにか、おふとんに作った山が、雪山になって、
ちいさな人たちが、たのしそうにスキーをしているのです!

山のふもとを見ると、丸太小屋が点々と並ぶ小さな村があって、
村人のこびとたちは、遊んだり、雪かきをしたり、焚火を囲んだり
みんなそれぞれ、たのしそうに生活を営んでいるようです。

やがて、村の広場にあつまって、みんなそろってごはんのじかん。

その、あまりのたのしげようすに
ひさこちゃんがうふふって笑ったら、鼻息で吹雪がおきてしまい、
こびとたちは、やっと、ひさこちゃんに気がつきました。

そして、ひさこちゃんがお熱だとわかると、
おじいちゃん先生の指揮のもと、みんなで力を合わせて
なにやら、大掛かりな装置を、作りはじめましたよ・・・


文字はほとんどなく、
寝ているひさこちゃんから見たままの光景が
コマ割で描かれる絵本です。

アラリヤナー
スカラガッチャ スカラガッチャ
ワッシ ワッシ ヒヨメケレ

不思議なことばを話す、気のいいこびとたちが
手が届くくらい近くにいて、そのゆかいな熱気で、本の中はほっかほか。

数えきれないくらいの、たくさんのこびとが、
生きて、動いて、話しているのだから、それはそれはにぎやかです。

コマのふちまで手書きの丁寧さや、
すみずみまでの気配りとあそび心がうれしい。

巻末に、かけぶとん文庫所蔵の
あの装置の製法の手引書もついているんですよ。

・     ・     ・

風邪が流行っています。

どうぞ、お気をつけ下さいませ。

ベスとベラ


春のおとなりが、いちばん寒いなんて・・・

もう、あとすこしだけ先にみえるはずの春を待つあいだ、
閉ざされた季節にだけみえる世界を
もうすこしだけ、堪能しましょうね。

ね、もう、あとすこしだけ。



アイリーン・ハース 作 たがきょうこ 訳
福音館書店 1155円


さむい、さむい、冬の日の午後のことです。

空も景色も灰色がかった、
さむい午後。

そとのお庭で、ひとりでお人形あそびをしていたベスは、
いっしょにあそぶ、ともだちがほしいなあ・・・と、思っていました。

人形とふたりで、ささやかなパーティーをひらこうとしたとき、
空から、パラン!と、ことりが落ちてきました。

ことりは、ベラといいました。

南の国への旅のしたくで、素敵なものをたくさんつめていた
ベラのちいさな旅行カバンからは、
色とりどりの美しいものが、次々にでてきます。

テーブルクロスにぴったりの大きなショール
お茶のはいったポット、
きれいなうつわに
焼きたてホカホカの丸いパン・・・

たのしいおしゃべりに、湯気のたつおいしいたべもの。

そして、まるで雪の精みたいに
次々にあらわれる、かわったものたちも加わって、
さあ、つめたくて、あたたかい
雪の中のパーティーのはじまりです。

・     ・     ・

雪のつもる、うすぐらい午後。

ベスのほかは、みんな、きっと
あたたかで明るい、おうちの中にいるのです。

ずっと後になって、季節がかわったときに、
あれは夢だったのかな・・・と思うような
ちょっと不思議なことが起こるのって、
たいていそんなときなんですよね。

あたらしい出会いのあふれる春を待つあいだに起きた、
鮮やかな夢みたいな、できごとのおはなしです。