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バスにのって


ふだんの生活の中で、地平線をみることなんて、めったにないけれど、
旅先などで、それが見える場所に立つと、
自分がどこまでも広がっていくような、沸き上がる力をかんじます。

どこか、想像もできないくらい遠くのどこかに、
つながっているような自由な、のどかな気持ちは、水平線。

わたし次第でどこにでも行かれるんだ・・・って、
スタート地点に立っているような、キリッとした心意気が、地平線。



荒井良二 作 偕成社 1365円


どこか外国の砂漠の中で、
旅人が遠くへ行くためにバスを待っています。


 空は ひろくて
 風は そよっとしています

 まだ バスは きません

 トントンパットン
 トンパットン


ラジオをつけ、トラックや、いろんな人が通りすぎ、
夜がきましたが、まだバスはきません。

朝になり、待って待って、やっときたと思ったら・・・

旅人は、すこし待って、
やっぱり歩いて遠くに行くことにしました。


 トントンパットン
 トンパットン


バスに乗っていくのも、
乗ったはいいけれど、あんまりぎゅうぎゅうで途中下車してしまうのも、
より道ばかりなのも、遠くへいくのをやめてそこに家をつくるのも、
どれも、それぞれ、旅のかたち。

ただ、地平線だらけのこの絵本を見ながら、
心地いいリズムに身をまかせていると、
つい、歩いていってみたくなります。

だって、時間はたくさんあるんだし、
大地は、こんなに広く、続いているんだもの。

なにか、たのしいことを見つけられるような、気がするんだもの。


こんなに、のんびりしている絵本なのに、
地平線の力で、きりっと、心意気。


ガンピーさんのふなあそび



ジョン・バーニンガム 作 光吉夏弥 訳
ほるぷ出版 1260円


川のそばの家に住み、
ふねをいっそう持っている、ガンピーさん。

ある日、ガンピーさんがふねにのって出かけると
こどもたちがやってきて、つれていってと、たのみます。

「いいとも」と、ガンピーさんはいいました。
「けんかさえ、しなけりゃね」

そのあとも
うさぎ、ねこ、いぬ、ぶた、ひつじ、にわとり、こうし、やぎ・・
とんだりはねたりしないとか
おっかけまわさないとか
それぞれ、お約束をして、
次々に、ふねのお散歩の仲間は、ふえていきます。

みんな、しばらくは、
ガンピーさんとの約束を守って、
たのしく川をくだっていたのですが、
そのうち、やっぱり、おおさわぎ。

(それは、そうです。
 やぎはけっとばすし、こうしはどんどんするし、
 にわとりはバタバタするし、ひつじはめえめえいうし、
 ぶたはうろちょろするし、・・・こどもはけんかする、
 そういうものなんだもの!)

とうとう、ふねがひっくりかえって
みんな、川に落ちてしまいました。


でもね。

うすい水色の空に
時とともに色を変える、大きなお日さまのついてくる、
あついあつい日。
川に落ちるのって、きっと、ちっともいやじゃありません。

それが、ゆったりとした時間のながれる、静かな午後ならなおさら。

たのしい仲間と一緒なら、なおさら。

おいしいお茶がまっていたら、なおさら。



時の流れに、ゆだねて・・・

ガンピーさんは、どんなことだって、
お日さまの色みたいに、しぜんに、
魅力的な眺めにうつろわせることが、できる人。

こんな風に、いざなえる人に、わたしも、なりたいなあ。


そのつもり


とある、風のそよそよと吹く、森。
なまえは、”そのつ森”。



荒井良二 作 講談社 1680円


そのつ森では、どうぶつたちの かいぎが
ずうっと ひらかれて きました。
森に ある あきちを、どんな ふうに
つかえば よいのかと いう ことを
はなしあう かいぎです。

でも、なかなか なかなか きまりません。
なんねんも なんねんも きまりません。


きょうも、会議で、みんなは、アイディアをだします。

穴をほって、温泉にしよう、とか
山よりも高いものを、つくりたい、とか
海にしたい、とか、
オバケを住ませたい、とか。

そのたびに、みんなで ”そのつもり” になって、
「いいねえ、それ」と、いうのです。


きっと、この空き地には、
これからもずっと
なんにもできないのだろうな、と、思います。

だって、もし、なにかができてしまったら、
”そのつもり”になって、みんなで「いいねえ」って
言えないもんね。


余白は、大事って、
小さいものたちは、みんな、知ってて
えらいなあ。